hollyの音楽室

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David Bowie「Rock 'n' Roll Suicide」1972

今日は72年にリリースされたロックの名盤中の名盤『 The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars 』からアルバムのラスト曲「Rock 'n' Roll Suicide」を紹介します。

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『ジギー・スターダスト』を映画に例えるならこの曲はラスト・シーン。滅亡間近の地球に完璧なロック・スターが異星から救世主として現れ、あらゆる疎外された者たちと共にロック幻想を増幅させながら、やがてその幻想によって葬り去られてしまうという物語のエピローグがこの曲なのです。

このアルバムは "ロックとは何か" そのものをテーマにした初めてのロック・アルバムでした。架空のロック・スターとそれに熱狂する人々の共同幻想の隆盛と没落を描き、ロックとは幻想であり、虚構であることを自体をコンセプトにしたとてつもないアルバムだったのです。これをボウイが72年に作り上げ、そして時代のマスターピースとして受けいれられたのは何故だったのか。

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60年代から急速に隆盛を極めたイデオロギーやユートピア幻想、ヒッピー文化と対になっていたロックは、60年代終盤にはビートルズの解散、ウッドストックに対する幻滅、ストーンズのオルタモントの悲劇などと共に急速に求心力を失っていたのです。70年代の初頭には、ロックの幻想をぶちこわし、ロックそのものを見つめ直す必要が時代的な必然としてあったのです。そこで極めて冷静にロックの本質を対象化して見つめ直し、幻想をはぎとり、ロックをよりタフに進化させる方法論として、このアルバム・コンセプトは究極だったと思います。

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長い物語が終わりを告げるラスト曲、前半は主人公であるジギーの幻想に敗れた "その後" が虚脱感に満ちた声で歌われます。そして後半『違うんだ 愛する人よ』という叫びから突然、ここまでのアルバム全体が長いプロローグであったかのように究極のメッセージが畳みかけられるように歌われるのです。ほとんど叫びに近いこのラスト17行こそがロック史上最強のリリックであり、ロックの全てが凝縮された数分間なのです。

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君はひとりじゃない 僕のほうを向いてくれ
君は素晴らしい 両手を差し出してくれ

これ以上ないほどにソリッドに削ぎ落された言葉。幻想としてのロックが崩れ落ちてもなお、ロックは機能しうるのだという存在証明をデヴィッド・ボウイは自らが生け贄を演ずることで表現しきったのだ。





holly の勝手に訳詞「ロックンロールの自殺者」

時間とは タバコを空にしていくだけの能なしだ
君はさっきから次から次へとタバコを吸うだけ
叫びは壁から壁へと響き渡り 君は忘れてしまう
君はロックンロールの自殺者だ

君は失うには年老いすぎて 選ぶには若すぎる
時計はしんぼう強く 君が歌いだすのを待っている
君はカフェを通りすぎるけれど 何も食べようとしない
君は長く生きすぎた
つまり君はロックンロールの自殺者だ

君はよろめきながら道を渡る
突然シェブ・ロレイの急ブレーキの音
しかし夜が明けたら 君も家に帰らなくてはならないじゃないか
そのときに太陽が照っても もうきみには影はない
牛乳配達のことなんて気にかけなくていい
君が "自然である" ということはずぼらで不親切で怠慢だということなのだ

違うんだ 愛する人よ 君はひとりじゃない
君はいつでも自分を見つめてるけど それは正しいことじゃない
君のあたまは混乱しっぱなしだけど もっと目を外に向けた方がいい

ああ 違うんだ 愛する人よ 君はひとりじゃない
君が誰で何をしていようとも 君は存在していたはずだ
いつでも どこでも 君は見ていたはずだ
君の痛みも苦しみも みんなと同じであるはずだ
それはつまり僕の痛みとも同じだ
だから君の痛みを救うのではなく 君の痛みの中に僕が入っていきたい
君は決して孤独なんかじゃない

君はひとりじゃない 僕のほうを向いてくれ
君は孤独なんかじゃない 僕と向き合ってくれ
君は素晴らしい 両手を差し出してくれ
君は素晴らしい 君の手を差し出してくれ
君は素晴らしい だから君の手を握りたい










  
  

 

テーマ:ロック - ジャンル:音楽

  1. 2011/11/26(土) 21:08:28|
  2. ロック名曲ぶったぎり
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